こんなに掃除をしていても喘息が改善しない???
こんなデータあがあります。
喘息患者は、世界中で3億人もいるとされており、
20年前に比べるとどの国も喘息患者の数は増加しています。
我が国でも、厚生労働省の調査によれば、
患者数は450万人で、小児の6%、成人の3%が気管支喘息です。
もちろん気管支喘息の全てがアレルギーで起こるわけではありませんが、
その7割の患者さんがなんらかのアレルギーをもっている言われています。
つまり、増え続ける喘息患者の方たちに大切なのは
「アレルギーの原因物質」を取り除く、
それができなければ少なくすることが大切です。
その中でも代表的なアレルゲンは「ダニ」であることは
前回もお話いたしましたが、このダニは一年中繁殖できるので、注意が必要です。
もちろん喘息患者をご家族に持たれるお母さま方は、
「ダニ」を取り除くべく、また少なくすべく日夜お掃除に励まれていると思います。
ですが、たまに、「とにかく気を付けて、
お掃除をしているのにダニの数値(ハウスダスト)が全く改善されない」
というお悩みの声を聞くことがあります。
「どうしたら、ハウスダスト(ダニ)を減らすことができるのか?」
と僕たちプロにご相談に来られるほどです。
そういった方々にどんなお掃除をなさっているのか伺うと
大抵このようなことをおっしゃいます。
「1日に何回も掃除機をかけているんです」
「お布団をまめに干し、お布団をバンバン叩いてダニを落としています」
「はたきで高いところの埃も取っているんですよ」
これらは、喘息の症状を抑えるために掃除、
寝具に気をつけるように小児科医やアレルギー専門医から言われるため、
みなさんが気を付けることですよね。
でも。
ちょっと待ってください。
ダニやほこりなど、ハウスダストは「ちょっとだけ気を付けて」
お掃除をしていただかないと効果がないばかりか、
逆効果になってしまうことがあるんです。
僕たちプロがアドバイスするとすれば、
下記のようなことを注意してお掃除してみてください、と言いたいのです。
ずばり!
「回数」よりも「質」なんです!
①お掃除は、「朝起きてすぐ」「帰宅直後」がベストタイミングです
もちろん、お仕事をなさっていたり、小さなお子様がいて、
睡眠不足のお母さまには無理よ、と言われてしまうかもしれませんが、
知っておいていただくだけで、その意味をご理解いただけるのではと思います。
目に見えるホコリやゴミはキレイにお掃除なさっている方でも
なかなか把握できないのが、「浮遊しているほこり」の存在です。
これは、部屋に人がいる時には、その動きによる空気の流れで部屋を漂っています。
そして、人がいなくなったり、寝静まるとゆっくりと降りてくるんです。
ですから、ホコリが空気中を漂っている時でなく、
ほこりが下に落ち切ったところで掃除できれば一番良いタイミングということです。
つまり「朝起きてすぐ」「帰宅直後というのは、
ほこりが床に全て落ちているところを一網打尽に」しようということなんです。
②高いところから低いところへ!
ホコリは上から下に落ちてきます。
ですから電球の傘、窓のサン、棚や机の上など、
高いところから順に下に向かってお掃除していく、のが大切です。
③掃除をする時、いきなり掃除機をかけず、まず、クイックルワイパーなどでふき取る
僕がよく言っているのが、掃除機の使い方を誤らないで、といいうことです。
ホコリが積もった状態で掃除機をいきなりかけると
掃除機の排気で部屋のホコリをまき散らすことがあるんです。
ですから、いきなり掃除機をかけるのではなく、
吸い付かせるようにクイックルワイパーなどで簡単に床の表面をぬぐうことが大切です。
そして、付け加えれば、「拭き掃除」はやはり最強です。
ほこりを立てずに掃きとる!これなんです。
しかし、雑巾で水拭き、はオススメですが、
やはり面倒で、という声も聞きます。
そういった方には、水拭きでなくても市販の付け替え用のモップやワイパー、
乾いた布でふき取ることをオススメします。
④必ず換気をし、空気の流して外にホコリを追い出す
掃除機をかける時には、必ず行って欲しいのが、「換気」です。
排気のきれいな掃除機、紙パックのマメな交換はとても重要なキーポイントです。
窓を二か所以上開け、空気の流れを作って、ホコリを外に追い出してください。
⑤布団は叩かず、天日干しや布団乾燥機を利用してマメに布団干しをする
布団はダニにとって、快適な環境です。
人の体温で適温が保たれ、髪の毛やフケなど、栄養分もたっぷりです。
ダニを繁殖させないためには布団を乾燥させ、ダニを殺すことが大切です。
天日干しや布団乾燥機でコマメに布団を干してください。
その際に、「布団を布団たたきでバンバン叩く」は絶対にやめて欲しいと思います
。布団をたたくことによって、ダニやその死骸が粉砕されて細かくなり、
より空気中に舞いあがってしまいます。
ですから天日干しの後は、お布団に掃除機をかけるようにしてください。
専用の掃除機もあります。
こうしたちょっとした掃除のコツを知っておくことで、
喘息を防ぐための「効果的な掃除」ができますよ!